藤沢市薬剤師会では、2020年東京オリンピックを迎えるにあたり、スポーツファーマシスト委員会を立ち上げました。アンチ・ドーピングの専門家として有資格者で組織した委員会でしたが、アンチ・ドーピングの知識は、全ての薬剤師が有するべき知識であると呈し、2018年からは、アンチ・ドーピング医薬品適正使用委員会へと委員会を改名し、アンチ・ドーピングのみならず、全ての医薬品の適正使用を周知するための活動をしています。
うっかりドーピングとは、故意ではなく体調管理に使用した医薬品や食品(サプリメントを含む)等を摂取したことでドーピング違反になってしまうことをいいます。医師から処方された医薬品や薬局などで購入した風邪薬などの市販薬、体調管理に使用する栄養ドリンク剤やサプリメントなど、一般的に汎用される医薬品や手軽に入手できる栄養食品が原因でドーピング違反となることもあります。
アスリートであっても、健康を維持・管理するために、医薬品やサプリメントなどの健康食品は必要になります。アンチ・ドーピングの正しい知識をもった信頼できる”かかりつけ薬剤師”を見つけることが大切です。
①採取した尿や血液に禁止物質が存在すること
②禁止物質、禁止方法の使用、または使用を企てること
③ドーピング検査を拒否または避けること
④ドーピングコントロールを妨害または妨害しようとすること
⑤居場所情報関連の義務を果たさないこと
⑥正当な理由無く禁止物質、禁止方法を持っていること
⑦禁止物質、禁止方法を不正に取引し、入手しようとすること
⑧アスリートに対して禁止物質、禁止方法を使用または使用を企てること
⑨アンチ・ドーピング規則違反を手伝い、促し、共謀し、関与すること
⑩アンチ・ドーピング規則違反に関与していた人物とスポーツの場で関係を持つこと
ドーピングとは競技力を高める為に薬物などを使用したり、それらの使用を隠したりする行為のことです。 ドーピング違反に該当する行為は世界アンチ・ドーピング規程に定められています。ドーピング違反は、ドーピング検査で検体に禁止物質の痕跡が認められればどんな理由があっても違反となります。従って、不注意による「うっかりミス」であっても制裁の対象となります。
競技能力を高めるために薬物などを使用したりその使用を隠蔽したりすること。
代表的なことは、薬物を使用し、筋力をアップさせたり、モチベーション(心拍数など)を高めるために興奮作用のあるものを使用したり、持久力をアップさせたり、気持ちを落ち着かせたり、することや競技能力を高めるために遺伝子操作を行ったり、これらを隠蔽する行為が禁止されています。